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2012-06-05 Tue
萩原朔太郎「月に吠える」 大正6年2月15日刊
恩地の本を紹介したので、恩地の手による装幀の中で、もっとも有名な本を紹介します。これは、本来田中恭吉が装幀する予定でした。田中は、朔太郎に、自分のすべての生命の残部を傾注すると約束します。しかし残念ながら、病のために、彼はこの本の完成を見ること無く亡くなってしまいます。ジャケットを飾る画は、田中の「夜の花」という作品で、彼自身もし詩集を出すことがあれば、表紙にしようと考えていたそうです。
朔太郎の「およぐひと」から
およぐひとのたましひは 水のうへの月をみる
なお、この本の初版は、500部しか発行されておらず、かつ自費出版でした。
2012-06-05 Tue 19:15 | 古本
<恩地孝四郎「日本の憂愁」(龍星閣) 昭和30年10月30日刊 | TOP | 徳岡孝夫 「五衰の人」 (文春文庫) 1999年11月10日刊>
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