Renkei日記 - 八十島法律事務所

2012-04-04 Wed

中山康樹 「かんちがい音楽評論」  (彩流社)


著者は、最近本を出しまくっている元「スイングジャーナル」の編集長です。
 「日本はいま、『洋楽は定着しなかった』という結論に向かって進んでいる。」
 「音楽評論家以外の人たちが音楽について書くことが一般化し、その結果、『音楽評論というもの』の形や概念が崩壊した。」
 「いかに多くの『NO』を抱え込み、書き、伝えることができるか、そうすることによって、はじめて本来の『YES』が伝わるのだろう。」
 「難解だからこそ楽しいものもあるという価値観は、いつ、消されたのか。」
 ここでも、現代社会の抱える問題が、音楽評論という世界を通して語られています。我々は、被害者であると同時に加害者でもあるわけで、そこにやりきれなさを感じますね。

2012-04-04 Wed 18:21 | 新刊本

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