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2011-05-10 Tue
映画としてのインテリジェンス
シアターキノで、「私を離さないで」を見ました。原作を読んでから見たのですが、原作とはまた別の魅力にあふれた映画でした。原作では、キャシー、ルース、トミーの人間関係と、彼らに課せられた残酷な真実を、あたかも推理小説のように緊張感を持って少しずつ明らかしていき、しかもその二つのテーマを、密接に絡み合わせるという、構成にしています。主人公3人はやがてそれぞれ少しずつ自分たちの残酷な運命に気付いていきますが、その過程で、ルースはトミーに執着し、トミーは気が違ったかのように喚き暴れるといった態度を取りますが、キャシーは一人、運命を受け入れ、淡々とし少しも取り乱すということがありません。それは、キャシーが、自分たちの過去を振り返って回想するというスタイルで描かれているためであり、抑制の効いた、詩情溢れるものにしています。
映画では、原作の魅力を損なうことなく、ある意味映画らしい分かりやすさに変えています。例えば、原作では、主人公のキャシーはトミーと別れることになっていますが、映画ではトミーの最後を看取っています。また、映画が始まってかなり早い段階で、彼らの残酷な真実を明らかにしています。原作には色々なエピソードがあり、キャシーとトミーがカセットテープを探す話など中には映画向きかなと思われるものもありますが、そうしたものは最小限にして、原作同様、抑制の効いた詩情溢れる作品に仕上げています。そこに、映画としてのインテリジェンスを感じました。
2011-05-10 Tue 09:57 | 映画
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