Renkei日記 - 八十島法律事務所

2012-03-30 Fri

丹羽文雄 「ひと我を非情の作家と呼ぶ」  (光文社文庫)


丹羽文雄の作品は、現在ほとんどが絶版になっています。なんとなく週刊誌に連載されている、風俗小説の書き手的なイメージだったのですが・・・・・・・・
 「よい小説、下手な小説のちがいは、その小説が読者にどのような感動をあたえたかどうかできまるものである。ロマンチックな、きれいごとの小説からは、何の感動もおぼえない。小説とは、いかなる形式であろうと反吐をはくものであると思いさだめたならば、そのことにかえって作者にとっては救いがあるはずである。」
 このように、自分の作品や小説家の業といったものについて語っています。
 気骨のある小説家ですね。かつては、こういう人は文士と呼ばれていましたね。

2012-03-30 Fri 18:34 | 古本

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