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2014-04-01 Tue
阪田寛夫 「まどさん」 (ちくま文庫) 1993年4月22日刊
これは、今年の2月28日に亡くなったまどみちおの謎について追求した本といえるでしょう。
作者は、昭和53年にまどの代表作である、「ぞうさん」について、戦後という時代の一番美しい部分を、一番深いところから表現しているとして高く評価しました。
ところが、その後本人から話を聞くと、それが間違いであったことに気づきます。まどによれば、「お鼻が長いのねというのは『わるくち』であり、もし世界にゾウがたった一人でいて、お前は片輪だと言われたらしょげたでしょう。でも、一番好きなかあさんも長いのよと誇りを持って言えるのは、ゾウがゾウとして生かされていることがすばらしいと思っているから。」、「自分が自分に生まれてすばらしい、ということをテーマとしている詩が、自分の作品には多い。」といったことを聞き出します。
つまりものの本質をうたっていたわけです。
2014-04-01 Tue 19:40 | 古本
<石原吉郎 「望郷と海」 (ちくま文庫) 1990年12月4日刊 | TOP | 徳岡孝夫 「五衰の人」 (文春文庫) 1999年11月10日刊>
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