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2013-10-11 Fri
北村太郎 「樹上の猫」 (港の人) 1998年10月26日刊
詩人北村の雑文集で、少年のころの思い出や、時事問題、童話や小説も収められています。
北村は、少年時代から、個人詩集を買って熟読したとありますが、「わたくしは、少年のころ読んだすべての詩に恩恵を蒙っている。しかし、敗戦後、それら全部におさらばしようと思った。」「彼ら戦前の詩人に『別れ』という感覚を持ちつづけていたいのである。」と書いています。
ほかにも、田村隆一について、「田村くんは、初手から世間を虚仮そのものと観じつつ、或日翻身してモダニズムの滑稽さを体得した。」、吉岡実の「うまはやし日記」について、涙がにじんできて、ふしぎな感動を覚えた。」、幸田露伴の「猿蓑抄」について、「にわかに文芸の深さ、広さに目が開かれた思いがした。」と書いています。
限定1000部の本で、自作の詩を朗読したCDが入っています。
2013-10-11 Fri 19:37 | 古本
<河野仁昭 「天野忠さんの歩み」(編集工房ノア) 2010年3月8日刊 | TOP | 徳岡孝夫 「五衰の人」 (文春文庫) 1999年11月10日刊>
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