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2013-06-11 Tue
小山清 「落穂拾い・雪の宿」 (旺文社文庫) 昭和50年12月10日刊
この本の解説の冒頭で、小坂部元秀は、「小山清の名前を記憶している読者がどのくらいあるだろうか。彼が歿したのは昭和40年であるが、小山清が失語症という作家にとって致命的な疾患によりその実質的な創作活動を停止したのは死よりさらに7年前の昭和33年秋のことだから、彼の名前が若い世代の読者からほとんど忘れ去られているのも致し方ないことかもしれない。」と書いています。この本が出た昭和50年当時すでに小山は幻の作家だったということです。
そこで、この本は、小山の全体像を何とか浮かび上がらせたいという考えで編集したとあります。
この本のなかに、「再び美穂によせて」というエッセーが入っています。小山は42歳で結婚し、43歳のときに長女が、45歳のときに長男が生まれています。このエッセーは、初めて子を持った父親の幸福な気持ちが素直に書かれています。
2013-06-11 Tue 19:46 | 古本
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