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2013-04-03 Wed
古田博司「紙の本はかく語りき」 (ちくま文庫) 2013年1月10日刊
筑摩書房のPR誌「ちくま」に連載していた本に関するエッセイを再編集したものです。
全体を変配の章(キュレーションを応用した章)、直観の章(直観を大事にする章)、世界化の章(グローバリゼーションに関する章)、壊造の章(初期化の章)というように、4つのテーマに分類して紙の本がどのようなことを語っているのかについて書かれています。
どんなことが書かれているかというと、
「近代が終わってしまった現時点から振り返ると、西洋近代自体がキライな人と、その猿まねがイヤな人との、二つの似通ったイデオロギーがぶつかり合ったくらいにしか見えない。」
「人はよく、外国語で話ができると国際交流ができて楽しいとか、別の考えの人たちと付き合えていろいろ学べるとかいうのだが、私は余りそうは思わない。とどのつまり、彼らの言語プールで彼ら流に泳がなければならない。結局、思ったほど自由がきかない。」
「我々のこれからの時代は、いわば『海の向こうから何にも新しいものがやってこない幕末』のようである。」
ほかにも三島由紀夫と加藤周一やハイデガーと朝吹真理子の共通点を見出すなど、とて
も面白い本でした。
2013-04-03 Wed 19:26 | 新刊本
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