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2012-10-22 Mon
丸山健二「新・作庭記」 (文藝春秋) 2009年5月15日刊
帯に、日本最古の庭造り指南書「作庭記」の現代版にして、究極の庭造り芸術論とあります。しかし、内容は、庭造りのためのマニュアルものでは全くなく、著者の強烈な人生観、芸術観が綴られたものとなっています。
いわく「伝統的なタイプの文士の言葉の一体どこに耳を傾ける価値があるのだろう。異様なかれらの奇形の尺度から創出される作品は、どれも薄っぺらで、底が浅く、衝撃的な感動をもたらすことは絶対にあり得ない。」、「自国の文学に対する国民の評価は明らかに過大だった。どうにか小説の体を成している作品であっても、文学と呼べる域にまでは達していなかった。」、「知性を持たないことこそが真の知性ではないかと思ってしまうときもある。」、「本物は、その世界を突き抜ける。」、「植物から学ぶべき最大の哲学は、何よりもまず時間の恐ろしさであろう。」、「日本人の欠点は何事も徹底しないことだ。ふさわしくない人物を担ぎ上げてその辻褄合わせでは通用しない時代が訪れた。」
このほかにも印象的な言葉がたくさん出てきます。
2012-10-22 Mon 16:56 | 古本
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