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2012-03-24 Sat
高橋源一郎 「恋する原発」 (講談社)
カワカミヒロミの「神様2011」について、まだ生まれていない子供たちが「追悼」されている、共同体の未来に関わることを宣言している、文学というものは、このような「読み」によって成り立っている、そうでなければ、文学の言葉には何の意味もない。
ミヤザキハヤオの「風の谷のナウシカ」について、ナウシカの言葉もまた、死者の代弁であった、ここでも作者は、「未来の死者」を追悼している、「苦界浄土」の苦界とは、「汚染」された土地そのものが浄土であるような世界である。
おそらく「震災」はいたるところで起こっているのだ。私たちはそのことにずっと気づいていなかっただけなのである。
と、あいかわらず鋭い「読み」を教えてくれます。
しかし、このように「震災後の」文学論を語ってくれているのですが、この部分は、ナンセンスな愛と冒険と魂の物語に挟まれています。これはマクベスの「きれいは汚い、汚いはきれい」ということのメタファーなんでしょうか。
2012-03-24 Sat 14:20 | 新刊本
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