Renkei日記 - 八十島法律事務所

2011-11-25 Fri

荒川洋治


 「昭和という時代に、内容、形態の面で、今はあまり見かけない書物が刊行された。昭和期を過ごした人の多くは、本の恵みを感じ取っている。たとえ読まなくても、そのような本があると思うことで、前を見つめることができた。少し本を読んだ人でも、たくさんの本を並べることができる。そんな時代であると感じていた。昭和が終わるあたりから、読書の世界は変わった。」
 しみじみと実感できる気がしますね。
 そして「今読まれないもののなかに、実はいまという時代を照らしだすものがあるのだ。」というのもそのとおりのような気がしますね。

2011-11-25 Fri 18:00 | 新刊本

2011-11-25 Fri

坪内祐三 「考える人」  (新潮文庫)


16人の「考える人」が、どのように考えていたのかを語った本です。さて次の言葉は誰について語ったものでしょう。答えは本書で。
 徹底的に危険を経験してみる、考えないことを考え続ける、考え方における論理性の追求、見ることすなわち考えること、型を持たない個性は、他の型に常に圧倒される、本質的なものにしか惹かれない心、読むことすなわち考えること、経験は、その本質上孤独な個人を作り出す、教養の懐の深さ、頭と体が結びついてこその知、歩くことがそのまま考えること、日本語と西洋語の正確な意味を押さえながら、自由に、そしてユーモラスに言葉をつむぎだしていく、経験知の達人、生理に根ざす気質によって考える人、考える人というよりは思う人、考えることに徹することによって、意味の入るすきのない完璧な瞬間をつくり上げる。

2011-11-25 Fri 17:40 | 古本

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